ガラスノヒビ~日々、あるいは、罅~

タイトル「ガラスノヒビ」は「ヒビ割れ」のヒビとかけてます。イマイチですかね。(^^;)ガラス好きの管理人が、様々なガラスについて綴っていきます。

流氷硝子館〜行ってみたいガラスのミュージアム〜

北海道は網走市には「流氷硝子館」というガラスのミュージアムがあります。施設のすぐ近くには網走川が走り、同時にオホーツク海にも面しており、「流氷」という言葉を冠した施設名に非常にマッチしていますよね。

 

また、「流氷」とそれに続く「硝子」という言葉が相乗効果となって、よりクリアな感覚を想起させます。暑い時期や場所に涼を与えるガラス風鈴やガラスの金魚鉢などは、暑さの対比となるものですが、寒い地でのガラスはその冷たい空気の静謐なイメージと相まって、あるいは白い雪の清浄さとシンクロして最上級の透明感を私の感性に与えてくれます。この施設名一つをとっても、実に計算しつくされているなと感じます。

 

この施設においては、世界で一つだけの自分のガラスを作れる「吹きガラス体験」、海風を頬に感じながらお茶や食事を味わえる「シーニック・カフェ 帽子岩」、そしてもちろんお土産にもぴったりな、こちらで制作された花瓶や食器などのガラス製品を多数取り揃えた「マーケットプレイス」があり、流氷硝子館を存分に楽しむことができます。

 

さて、その活動の一つとして、流氷硝子館は野村興産によって無害化処理された、近隣の企業や自治体が排出した蛍光灯のガラスカレットを原料として製品を制作しています。これらの製品は「エコピリカ」と称され、その由来は「エコロジー」の「エコ」と、アイヌ語で「正しい、美しい」を意味する言葉、「ピリカ」を繋いだ造語だそうです。

 

さらにガラスの溶解炉や機械などから出る熱を利用して館内を温めており、これら環境に配慮した姿勢には、一現代人として本当に頭が下がります。「地域に根ざす」を目標としたミュージアムは数あれど、施設や製品のネーミング、寒い地域だからこそより効果的なエコな暖房、そしてある意味では地産地消なエコピリカなど、これほど地域と一体化しているミュージアムは珍しいのではないでしょうか。

 

そんな流氷硝子館について、詳しくは下記のオフィシャルサイトをご覧下さい。

流氷硝子館(Ryu-Hyo Glass Museum)

廃蛍光灯をリサイクルした硝子原料を使用した硝子アート作品の制作・展示・販売、制作体験。

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URL:http://www.ryuhyo-glass.com/

 

今年の夏休みあたりに訪れてみたいですね。(^ー^)