ガラスノヒビ~日々、あるいは、罅~

タイトル「ガラスノヒビ」は「ヒビ割れ」のヒビとかけてます。イマイチですかね。(^^;)ガラス好きの管理人が、様々なガラスについて綴っていきます。

阪急梅田の水族館~水族館のガラス~

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阪急梅田駅に水族館がある事を、みなさんはご存じでしょうか?

といっても小さい規模のかわいいミニ水族館といった感じなんですが。

正式名称は不明です。

場所は阪急梅田三番街北館の1Fショッピングモール内の通路の片側です。普段は何気なく通り過ぎてしまうのですが、数年前から改めて意識して見てみると、実に面白い魚が泳いでいます。

 

最近、この水族館の前を通る機会があったので、久しぶりに水槽ガラスの中を見てみると、写真のように「迎春」と書いてあるお正月飾りが。(笑)

こんなところにお正月飾りなんて、芸が細かいですよね。水槽ガラスの中の魚たちも、新たな気持ちで新年を迎えられていたらいいですね。(^^)

 

さて、水槽に使われているガラスはアクリルガラスという伸縮性・耐衝撃性に優れているもので、その強度は通常のガラスの10~16倍を誇るらしいです。また、万が一破損しても、ガラスほど破片が飛散する事はありません。

 

やっぱり大量の水の圧力に耐えるには、それほどの強度が必要なのですね。

車窓ガラスの外の悲しい景色

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先日の記事でもお伝えしたように、私事で福岡に行って車に乗った際にこんな景色が見えました。

 

少しわかりにくいのですが、写真の車窓の風景をよく見ると曇りでもないのに、不自然な靄がかかったように空がかすんでいます。なぜ福岡でこのような現象が起こっているのかというと、この2、3年ニュースや新聞でよく耳にするようになった「PM2.5」が影響しているのではないかと思われます。

 

日本が出している物質ではないだけに、出先の福岡でなんともやるせない気分になってしまいました。今日は少し暗い記事でしたね。(^^;)

グラスのクリスマスツリー?門松?

先日、私事で福岡に行くことになり、新幹線に乗るために向かったJR新大阪駅でグラスのクリスマツリーらしきものを発見しました。f:id:glass_days:20140109180039j:plain

 

この日1月2日でもうクリスマスは終わっていたのですが、写真にあるように上からベルが吊るされていたので、最初は「まだクリスマスツリーを飾っているのかな~」と何気なく考えていました。しかし、よく見ると後ろの壁やガラスの台に小さなお正月飾りが!いつから設置されているのかはわからないのですが、その形状からこれはもしかしてグラスの「門松」、あるいは上部のベルと光が灯る事から「クリスマスツリーと門松を兼ねたオブジェ」では、という解釈に思い至りました。

 

もしも、「クリスマスツリーと門松を兼ねたオブジェ」だとしたら、手間も省ける上に(笑)とても面白い発想ですよね。クリスマスツリーと門松の形から着想を得て、それらを三角錐に積み上げたグラスで抽象的に表現するという手法には非常に感心しました。

 

これまで当ブログで紹介してきたものの中では、もっとも小柄かつ素朴な今回のガラスオブジェなのですが、手間ひまを最小限に抑えて一人二役をこなしてしまうオブジェを作った人のアイディア力には脱帽です。

謹賀新年な生け花~ショーウィンドウというガラス~

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新年明けましておめでとうございます。
新春を迎えこのブログを読んで下さっているみなさま、並びに関係者のみなさまのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

さて、新年初の記事となります今回(ブログ初めとでも申しましょうか 笑)は、先月も書いた阪急うめだ本店のショーウィンドウについてです。前回はクリスマスシーズンだったので、「リサとガスパール」をテーマとした言わば洋風のディスプレイでした。
年が明けて今現在のショーウィンドウはどうなっているかというと、お正月という事でがらりと雰囲気が変わり、生け花によって雅やかな和の空間が演出されています。なお、この生け花の制作は日本の第五十二代天皇を祖とする華道の一派嵯峨御流(さがごりゅう)によるものです。↓
URL: http://www.sagagoryu.gr.jp/

松や竹といったおめでたい日本の植物がふんだんに使われ、決して派手なだけではなく風流や上品さを兼ね備えた日本の様式美が表されている、とても優雅なショーウィンドゥとなっていました。ここの写真にはないのですが、入口にあった門松も実に見事な出来栄えで、見ていて本当に日本人としての心を揺さぶられました。これらの生け花のディスプレイは1月14日まで展示されていますので、「日本の心を味わいたい」という方はお立ち寄りになってみては?(^-^)

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伊豆高原 陶磁・ガラス美術館 やんもの木~行ってみたいガラスのミュージアム~

最近ますます寒くなってきて、外に出るのもおっくうですね。このブログを読んで下さっているみなさんは、風邪などひかれていないでしょうか?

さて、今日から勝手に当ブログでの新シリーズの記事を始めようと思います。すでにタイトルにも書いてあるのですが、その名も「行ってみたいガラスのミュージアム」シリーズです。
調べてみると日本各地には実に沢山のガラスに関わる美術館・博物館・工房などがあり、芸術品や工芸品としてのガラスの良さを伝えると同時に、その地域の町興しに一役買っています。

私は通常の美術館ももちろん好きで、特に居住している大阪を中心に関西の展覧会をたびたび鑑賞しに出かけます。しかし、これからは遠くにも足を伸ばして前述したような主にガラス作品を展示しているミュージアムにも行ってみようと計画しています。

そんなわけでこのシリーズは、私がいつかは行ってみたいと思っているガラスのミュージアムについて、勝手に紹介していこうというものです。もし読者のみなさんの中で、このシリーズで紹介したガラスのミュージアムのお近くに住んでおられる方がいらっしゃいましたら、管理人としては非常に羨ましいです。ぜひ訪ねてみてくださいね。説明終わり!

それでは記念すべき第一回目に紹介させていただくガラスのミュージアム、「伊豆高原 陶磁・ガラス美術館 やんもの木」について。

静岡県伊東市伊豆高原にある「やんもの木」は、伊豆高原駅近くの桜並木通りに面しており、春に訪れるとガラスの他に桜も楽しめるというロケーションに位置しています。もちろん高原ですので、春以外の季節でも訪問者には豊かな自然が四季折々の表情を見せてくれる事でしょう。

肝心の展示物ですが、岩田久利氏のような国内のガラス工芸作家の作品に加え、古代中国や朝鮮のガラス製品や陶磁器など、史料的価値が非常に高いものまで数多く展示されています。
いくつか挙げさせていただくと、中国の清の時代に流行した嗅ぎ煙草を入れておく容器、その名も「鼻煙壷(びえんこ)」や高貴な身分の人物が装飾品として用いていたとされるガラス製のトンボ玉などが展示されているようです。
また、多彩な色ガラスで作られた鳳凰や赤色ガラスの香水瓶なども置いてあるようで、写真を少し見ただけでもわくわくしました。

ミュージアムショップでは「やんもの木の」特色を活かしたガラス製のとんぼ玉ネックレスや陶磁器、バッグなどが売られております。こちらも日本だけでなく、中国に加えてルーマニアやヴェネチアなど、世界各地の文化や伝統が息づいているお土産が豊富に取り扱われているようなので実に楽しそうですね。

伊豆高原 陶磁・ガラス美術館 やんもの木」のホームページを見た人には、入館の際に特典があるようです。
URLは下記です。
http://www.yanmonoki.com/

ミラーボールツリー 阪急うめだ本店~ガラスと鏡の関係~

 

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大阪北区の阪急うめだ本店9階に設営されていたミラーボールツリーの写真です。この日は同じく9階で開催されていたスワロフスキー展を見に来たのですが、会場へ向かう途中で偶然このツリーを発見しました。

室内ツリーにしては8メートルという相当な大きさで、9階の吹き抜けに堂々と設置されていて、その周囲の劇場のような半円形状の大きな階段に沢山の人が座って見物していました。
構成部の一見球体に見える要素は、よく見ると実は細かい多角形球?のように金属が骨組みされたものでした。これらの球体の中にミラーボールがあり、ところどころに何かの植物の葉と流木がそれに生い茂るよう施されていました。この人工物と自然物による組み合わせが、ツリー全体に不思議な雰囲気を醸し出していました。また、ツリー頂上にも大き目のミラーボールがあり、照明は暗めに調整されていて写真からもわかると思うのですが、ミラーボールの無数の反射光が吹き抜けの四方八方の壁に映し出されていました。
この会場の特徴を熟考し、存分に活かした仕掛けのクリスマスツリーでした

偶然目にしたにも関わらず、今のところ今年見たイルミネーションの中で最も見応えがあるものでした。(笑)
余談ですが、会場脇のお店には、阪急うめだ本店のショーウインドウのテーマにもなっていた、「リサとガスパール」の着ぐるみが来ていて記念撮影に応じており、係員の方がシャッターを押してくれるという催しまでありました。私は「リサとガスパール」の着ぐるみは初めて見ました。なかなかこの着ぐるみに出会える機会はないんじゃないでしょうか?

リサとガスパール」ファンの方は、行ってみる価値ありです。もちろんミラーボールツリーやスワロフスキー展も同時に楽しめます。

それにしても今年の大阪のイルミネーションは、どこに行っても必ずミラーボールがあるような。ミラーボールが今年のイルミネーションの一押しテーマなんでしょうか。

ウランガラス~妖しく光りを発するガラス~

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※上の画像はイメージです。

 

「透明な材質であるガラスは明るい太陽や電気の光が当たる事によって、よりその繊細な美しさが際立つ。」というのが、これまでの私の認識でした。しかし、そんな既成概念を打ち破る不思議なガラスが世の中にはあったんですね。


最近初めて知ったのが、ガラスに微量のウランを着色剤として混ぜたウランガラスの存在です。このウランガラスは通常は色つきのガラスなのですが、暗いところで紫外線を当てると蛍光の緑色の光を発し、今日では収集家向けに製造されているみたいです。こんなに綺麗に光るガラスであれば、集めたくなる気持ちもわかりますよね。私もこれから集め始めたい気分です。(笑)
さて、このウランガラスですが日本でも戦前の大正から昭和にかけて、大量に生産されていました。用途は食器や工芸品に用いられる事が多かったようです。

幼い頃からのガラス好きなのに、こんな素晴らしいガラスがあることを知らなかったなんて本当に恥ずかしく、同時にもったいないなと感じました。(^-^;)また、ウランガラスという事で、放射線による人体の影響を懸念する方もいらっしゃられるかもしれないのですが、ウランの使用率は全体の1%程度なので人体に悪影響を及ぼす可能性は、基本的にわずかだと考えられています。

このウランガラスには同好会もあり、ウランガラスに関する展覧会などの様々なイベント情報を配信されているみたいです。
こちらのサイトでは、実に豊富なウランガラス関連の情報が掲載されています。

ウランガラス同好会HP
http://uranglass.gooside.com/